石窯ドームのラインナップを調べていると、型番の多さで手が止まります。ER-D70Aがどのクラスに位置し、何ができる機種なのかは、商品ページの見出しだけでは読み取りにくいところです。
結論から書くと、ER-D70Aは26Lの「角皿式スチームオーブンレンジ」です。給水タンクを備えたスチームレンジではなく、角皿にお湯を注いで蒸気を出す方式を採っています。
この違いが、他機種との比較でいちばん誤解されやすい部分です。「スチーム機能がない」と書かれていることがありますが、正確ではありません。
以下、東芝ライフスタイルの公式仕様をもとに、搭載されている機能と、あえて省かれている機能を分けて整理します。
▼価格と在庫を見てみる▼
|
|
石窯ドームER-D70Aはどんなレンジか
まず製品の輪郭から押さえます。公式の製品分類は「角皿式スチームオーブンレンジ」、総庫内容量は26Lです。
「石窯ドーム」という名前が指すもの
石窯ドームは東芝のオーブンレンジに付けられたシリーズ名で、庫内の形状と熱の回し方を指しています。天井をドーム状にして、熱を庫内全体に循環させる設計です。
ER-D70Aにも石窯グリルが搭載されています。パンや焼き菓子のように、庫内の温度ムラが仕上がりに直結する調理で効いてくる部分です。
26Lワイド&フラット庫内
公式仕様では26L・ワイド&フラット庫内と記載されています。ターンテーブルがないフラットタイプなので、庫内の隅まで使えます。
26Lは家庭用オーブンレンジの中ではミドルクラスにあたります。20L前後の単機能寄りモデルより広く、30L超の大容量機よりは設置しやすいサイズ帯です。
付属の角皿は鉄板ホーローで38.8×30cm、1枚です。二段調理を前提とした機種ではない点は押さえておきたいところです。
角皿式スチームという方式
ER-D70Aを理解するうえで、ここがいちばんの分かれ目です。
給水タンク式との違い
上位のスチームオーブンレンジは、本体に給水タンクを備え、ボイラーで発生させた蒸気を庫内に送り込みます。対してER-D70Aは、角皿に水を張り、庫内の熱で蒸気にする方式です。
調理のたびに角皿へ水を注ぐ手間はかかります。一方でタンクの水を入れ替える必要も、タンク周りを洗う必要もありません。手間の置きどころが違うだけで、どちらが上位という話ではない部分です。
角皿式のスチーム調理では、角皿に水を入れるぶん角皿を天板として使う調理と同時にはできません。蒸し料理と焼き料理を並行させたい場合は、この方式では対応できません。
「スチームレンジ」欄が「-」の意味
公式の機能一覧を見ると、「スチームレンジ」の欄が「-」になっています。これを見て機能がないと判断されることがありますが、同じ表の中に「角皿スチーム調理」の項目があり、こちらは搭載されています。
製品名そのものが「角皿式スチームオーブンレンジ」である以上、スチーム調理には対応していると読むのが正しい理解です。「-」なのはタンク給水によるスチームあたため機能のほうです。
レンジ機能はどこまでできるか
日常でいちばん使うのはあたための機能です。ここは出力とセンサーの2点で見ます。
1000W出力は最大3分
レンジ出力は1000W(最大3分)/600W・500W連続と公式に記載があります。
1000Wが時間制限付きなのは、この価格帯では一般的な仕様です。1000Wはあくまで立ち上がりを速くするための出力で、長時間の加熱は600Wが基準と考えておくと、実際の使い勝手とズレません。
赤外線センサーと温度センサー
搭載センサーは赤外線センサーと温度センサーの2種類です。赤外線センサーは食品の表面温度を捉えるため、量や種類が違ってもあたため加減を自動で調整できます。
公式にはお好み温度あたためも記載されています。温度を指定してあたためる機能で、飲み物や離乳食のように仕上がり温度を揃えたい場面で使います。
▼仕様と付属品を確認する▼
東芝 石窯ドーム ER-D70A(26L・角皿式スチームオーブンレンジ)
オーブン・グリルでできること
石窯ドームを選ぶ理由の中心はこちらです。
発酵は4段階
発酵機能は30℃・35℃・40℃・45℃の4段階に対応しています。パン生地の一次発酵と二次発酵で温度を変えたい場合にも足ります。
発酵から焼成まで1台で完結するため、パン作りを始めたい人にとっては必要十分な構成です。ノンフライ調理にも対応しており、揚げ物風の仕上げにも使えます。
自動メニュー85・総レシピ112
公式仕様では総レシピ数112、うち自動メニュー85と記載されています。付属品には角皿のほかに取扱説明書兼料理集が含まれます。
トーストは公式に8分15秒(約5分40秒で裏返し)と記載があります。トースター代わりの速さを求める用途には向きません。オーブンレンジ全般に言える性質ですが、この機種も例外ではありません。
設置に必要なサイズと放熱スペース
本体の外形寸法は幅480×奥行390×高さ350mmです。ここに放熱スペースを足したものが、実際に必要な場所になります。
公式が案内している設置条件は次のとおりです。
| 方向 | 必要なあき |
|---|---|
| 左 | 1.5cm以上 |
| 右 | 4.5cm以上 |
| 上方 | 10cm以上 |
注意したいのは左右で必要な幅が違う点です。右側に4.5cm、左側に1.5cmなので、幅だけで54cm、上方向にも10cmの余裕が要ります。
レンジ台の棚板に収める場合、上方10cmが取れずに置けないケースが起こりやすい部分です。本体寸法だけで判断せず、棚の内寸を先に測っておくことをおすすめします。
本体の質量は約14kgです。棚の上段へ持ち上げる場合や模様替えで動かす場合は、ひとりで扱うにはやや重い部類に入ります。設置場所は先に決めておくほうが安全です。
なお公式の年間消費電力量は73.4kWh/年(電子レンジ機能58.0kWh/年・オーブン機能15.4kWh/年)と記載されています。
選ぶ前に知っておきたい非搭載の機能
ミドルクラスの機種なので、上位機にあって省かれている項目があります。公式の機能一覧で「-」になっているものを挙げます。
- スチームレンジ — 給水タンクによるスチームあたためは非搭載(角皿スチーム調理は搭載)
- 手間なしお手入れコース — 庫内クリーンの自動コースは非搭載
- IoT機能 — スマートフォン連携やレシピ配信には非対応
もうひとつ、仕様表から読み取れる点があります。庫内コーティングの記載が「遠赤・脱臭ブラックコート(天井、扉部、底面を除く)」となっており、コーティングの範囲から天井が外れています。
手間なしお手入れコースも非搭載であることを合わせると、庫内の手入れは手作業が前提の機種だと分かります。お手入れのしやすさを最優先するなら、上位機と比べてから決めたほうが納得できます。
また表示部は液晶表示(バックライトなし)です。設置場所が暗い、あるいは見上げる高さに置く予定なら、確認しておきたい仕様です。
石窯ドームER-D70Aのよくある質問
- Q: スチーム機能は付いていますか?
- A: 角皿スチーム調理に対応しています。公式の製品名も「角皿式スチームオーブンレンジ」です。ただし給水タンクを使うスチームレンジ機能は搭載されていません。
- Q: 庫内の容量はどのくらいですか?
- A: 総庫内容量26Lのワイド&フラット庫内です。ターンテーブルはありません。
- Q: パン作りに使えますか?
- A: 発酵機能が30・35・40・45℃の4段階に対応しており、発酵から焼成まで1台で行えます。
- Q: 二段で焼けますか?
- A: 専用付属品の角皿は1枚です。二段調理を前提とした構成ではありません。
- Q: 設置にはどのくらいの場所が必要ですか?
- A: 本体は幅480×奥行390×高さ350mmで、これに左1.5cm以上、右4.5cm以上、上方10cm以上のあきが必要です。
- Q: 今も新品で買えますか?
- A: 公式サイトでは生産終了品と案内されています。流通しているのは在庫分のため、カラーが選べないことがあります。
石窯ドームER-D70Aのまとめ
ER-D70Aは26Lクラスの角皿式スチームオーブンレンジで、石窯グリルと4段階の発酵を備えた構成です。オーブン性能を確保しつつ、給水タンクやIoTといった付加機能を持たない位置づけになります。
向いている人
パンや焼き菓子を焼きたい/26Lで足りる/タンクの手入れは増やしたくない
再検討したい人
庫内のお手入れを自動で済ませたい/スマホ連携を使いたい/二段調理をしたい
設置については、本体寸法だけで判断しないことが実務的にいちばん重要です。左右で必要なあきが違い、上方には10cm要ります。
なお公式では生産終了品と案内されています。在庫限りの流通なので、検討するなら在庫とカラーを先に確認しておくほうが確実です。
▼カラーと在庫をチェックする▼
|
|
※ 仕様は東芝ライフスタイル公式サイトの記載に基づいています。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
