炎匠炊きと炎舞炊きを比較|電気代は年313円の差がありました

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炎匠炊きと炎舞炊きの年間消費電力量は、86.6kWhと76.5kWhでした。電気代にすると年間およそ313円の差です。

どちらも各社が看板にしている炊飯技術ですが、名前が似ているだけで目指している方向がまったく違います。東芝は釜の中の気圧を操作し、象印は火力の当て方を操作する。同じ「おいしく炊く」でも手段が正反対です。

東芝の炎匠炊きからRC-10MGW、象印の炎舞炊きからNW-NC10を取り上げ、両社の公式仕様を項目ごとに突き合わせました。
数字を並べると、電気代のほかにも内釜保証や本体の重さといった見落とされがちな差が出てきます。

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炎匠炊きと炎舞炊きを比較した結果

公式仕様の数値を並べます。東芝はRC-10MGW、象印はNW-NC10の値です。

項目 炎匠炊き(RC-10MGW) 炎舞炊き(NW-NC10)
加熱の考え方 真空圧力IH ローテーションIH(4コイル)
炊飯容量 1.0L(約5.5合) 0.09〜1.0L(0.5〜5.5合)
消費電力 1420W 1240W
年間消費電力量 86.6kWh/年 76.5kWh/年
省エネ基準達成率 105% 110%
圧力 1.2気圧(可変) 1.0〜1.3気圧
内釜 備長炭かまど丸釜(釜底7mm) 豪炎かまど釜(厚さ2.2mm)
炊き分け 匠炊き5通り+銘柄7 わが家炊き81通り+食感7通り
保温 真空保温40時間 極め保温40時間/高め保温
内釜保証 5年 3年
質量 約5.4kg 約6.5kg

電気代は炎舞炊きが安く、内釜保証と本体の軽さは炎匠炊きが有利。炊き分けの細かさを求めるなら炎舞炊き、シンプルな操作で選ぶなら炎匠炊きという分かれ方になります。

比較した2機種は発売時期が違います。RC-10MGWは2024年6月発売、NW-NC10は2026年の新商品です。省エネ性能は世代が新しいほうが有利になりやすい点は差し引いて読んでください。

加熱の思想がまったく違う

両者の差が最も大きいのがここです。名前が似ているので同じような技術に見えますが、狙っているものが違います。

炎匠炊きは気圧をコントロールする

東芝の炎匠炊きは真空圧力IHです。釜の中を真空にして圧力差でお米の芯まで吸水させる「真空ひたし」が起点になっています。

公式の説明では、沸騰後に圧力を開放することで、温度差による対流が起きづらくなっている釜内に強く大きな対流を起こすとされています。これが「匠の追い炊き」です。

お米に水を含ませる段階から手を入れているのが炎匠炊きの特徴で、火力そのものより「浸し」と「圧力の抜き方」で炊き上がりを作る設計といえます。

炎舞炊きは火力の当て方をコントロールする

象印の炎舞炊きはローテーションIH構造です。本体の底にあるIHヒーターを4ブロックに分け、対角線上にある2つを同時に加熱します。

同時に2カ所を加熱することで釜の中に激しい対流を起こし、炊きムラを抑える仕組みです。公式では、かまどの炎のゆらぎを再現するという表現が使われています。

圧力も1.0〜1.3気圧の範囲でメニューごとに変わります。火力の当て方と圧力の両方を細かく振ることで、炊き分けの幅を作っているのが炎舞炊きの考え方です。

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象印 圧力IH炊飯ジャー 炎舞炊き NW-NC10(5.5合)

電気代の差は年間313円

年間消費電力量は炎匠炊きが86.6kWh/年、炎舞炊きが76.5kWh/年です。差は10.1kWhになります。

1kWhあたり31円で計算すると、年間の電気代の差はおよそ313円です。どちらもエコ炊飯を基準にした数値なので、条件をそろえた比較になっています。

省エネ基準達成率も105%と110%で、炎舞炊きのほうが上でした。消費電力そのものも1420Wと1240Wで180Wの開きがあります。

電気代の差は年間313円なので、10年使えば3,000円ほどになります。本体の価格差のほうが大きいことが多く、電気代だけで決める材料にはなりません。ただし「新しいほど省エネ」という傾向は数字に出ています。

実際の電気代は、炊飯回数と保温時間で変わります。炎舞炊きは1時間あたりの保温時消費電力量が16.7Whと公式に記載されているので、保温を長く使う家庭ほど計算しやすくなっています。

見落とされがちな3つの違い

加熱方式や炊き分けの数は比較されやすい項目ですが、実際に使い始めてから効いてくるのは次の3点です。

内釜保証は5年と3年

炎匠炊きのRC-10MGWは内釜5年保証、炎舞炊きのNW-NC10は3年保証と公式に記載されています。どちらもフッ素加工に関する保証です。

内釜はコーティングが剥がれると買い替えが必要になる部分で、しかも本体より先に寿命が来ることがあります。2年の差は、長く使うほど効いてくる項目です。

比較記事ではほとんど触れられませんが、炊飯器を10年使う前提なら確認しておく価値があります。

本体の重さが1.1kg違う

質量は炎匠炊きが約5.4kg、炎舞炊きが約6.5kgです。差は1.1kgあります。

据え置きで使うなら気にならない差ですが、棚から出し入れする置き方をしている場合や、内釜を洗うために本体を動かす場合には体感が変わります

外形寸法はほぼ同等で、幅は炎匠炊きが248mm、炎舞炊きが245mm。設置スペースで差がつくことはありません。ふたを開けたときの高さは433mmと455mmなので、吊り戸棚の下に置くならこちらを確認してください。

保温40時間は同じでも中身が違う

どちらも40時間の保温に対応していますが、方式が違います。炎匠炊きは真空保温、炎舞炊きは極め保温です。

炎匠炊きは釜内を真空にして酸化を抑える考え方、炎舞炊きは温度管理で乾燥を抑える考え方になります。数字が同じでも到達の仕方が違うということです。

炎舞炊きには高め保温と保温なしの選択肢もあり、保温の使い方を切り替えたい人には選択肢が多いのが炎舞炊きです。

▼内釜5年保証のモデルを見る▼

東芝 真空圧力IH炊飯器 RC-10MGW(5.5合・炎匠炊き)

炎匠炊きが向く人・炎舞炊きが向く人

公式仕様から導ける切り分けは、次のようになります。

炎匠炊きが向いているのは、設定をいじらずに使いたい人です。炊き分けは匠炊き5通りと銘柄7で、選択肢が絞られています。迷わず使えるということでもあります。内釜保証5年と本体の軽さも、長く気楽に使いたい人に合います。

炎舞炊きが向いているのは、好みの食感を追い込みたい人です。わが家炊きメニューは81通り、炊き分け圧力は7通りの食感に対応します。少量炊きも0.5合から可能で、ひとり分を炊く機会が多い家庭にも向いています。

電気代を重視するなら炎舞炊き、内釜の寿命を重視するなら炎匠炊き。どちらも「おいしく炊く」という結論は同じで、そこに至る手段と、付随する条件が違うだけです。

炎匠炊きと炎舞炊きのよくある質問

Q: 炎匠炊きと炎舞炊きはどちらがおいしく炊けますか?
A: 公式に味を数値で比較したデータは公開されていないため、断定できません。炎匠炊きは真空で吸水させる、炎舞炊きは対流で炊きムラを抑えるという方向の違いがあります。
Q: 電気代はどれくらい違いますか?
A: 年間消費電力量は86.6kWhと76.5kWhで、差は10.1kWhです。1kWh31円の計算で年間およそ313円になります。どちらもエコ炊飯を基準にした数値です。
Q: 少量だけ炊きたいのですが対応していますか?
A: 炎舞炊きのNW-NC10は0.5合から炊飯できると公式に記載されています。炎匠炊きのRC-10MGWは1.0L(約5.5合)の表記のみです。
Q: 内釜が傷んだときの保証は違いますか?
A: 違います。炎匠炊きのRC-10MGWは内釜5年保証、炎舞炊きのNW-NC10は3年保証です。どちらもフッ素加工に関する保証です。
Q: 設置スペースに差はありますか?
A: 本体サイズはほぼ同等です。ただしふたを開けたときの高さが433mmと455mmで異なるため、吊り戸棚の下に置く場合は確認してください。

炎匠炊きと炎舞炊きの比較まとめ

公式仕様を突き合わせた結論は、両者は「おいしく炊く」ための手段が根本的に違うということです。炎匠炊きは気圧を操作し、炎舞炊きは火力の当て方を操作します。

数字で出た差は3つでした。

  • 電気代は炎舞炊きが年313円安い — 年間消費電力量で10.1kWhの差
  • 内釜保証は炎匠炊きが2年長い — 5年と3年
  • 本体は炎匠炊きが1.1kg軽い — 約5.4kgと約6.5kg

設定を追い込みたいなら炎舞炊き、シンプルに長く使いたいなら炎匠炊き。炊き分け81通りを使いこなす自信がないなら、選択肢が絞られている炎匠炊きのほうが満足度は高くなります。

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※ 仕様は東芝ライフスタイルおよび象印マホービンの公式サイトの記載に基づいています。電気代は1kWhあたり31円で試算した目安です。比較機種はRC-10MGW(2024年6月発売)とNW-NC10(2026年新商品)です。

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