オイルヒーターを調べると、記事によって「1か月の電気代は4,000円」「いや10,000円」とばらつきます。どれが正しいのか分からないまま検討が止まりがちです。
ばらつく理由ははっきりしています。オイルヒーターは定格の消費電力で動き続ける機器ではないからです。前提が違えば答えも変わります。
デロンギの1500Wモデルを例にすると、最大出力で回り続けた場合の電気代は1時間あたり約46.5円になります。ただしこれは上限であって、平均ではありません。
公式仕様の数字をもとに、上限がいくらで、なぜ実際はそれより下がるのかを順に整理します。
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デロンギのオイルヒーターの電気代は?
対象にするのはH771015EFSN-BKという1500Wのモデルです。公式仕様では消費電力が1500W(600/900/1500の3段階)、適用畳数は10〜13畳とされています。
計算の前提
以下はすべて1kWh=31円で計算した値です。契約している電気料金プランによって単価は変わるため、実際の請求額とは前後します。
出力別の目安
それぞれの段階で、その出力のまま運転し続けた場合の数字です。
- 1500W(最大) — 電気代は1時間で約46.5円、8時間で約372円
- 900W(中) — 電気代は1時間で約27.9円、8時間で約223円
- 600W(弱) — 電気代は1時間で約18.6円、8時間で約149円
1日8時間を30日続けた場合はどうなるか。1500Wなら電気代は約11,160円、900Wなら電気代は約6,696円、600Wなら電気代は約4,464円という計算になります。
冒頭で挙げた電気代の食い違いは、この出力の違いでほぼ説明がつきます。どちらも間違いではなく、前提が違うだけです。
なぜ「上限」なのか
ここが記事によって数字が食い違う最大の理由です。
サーモスタットで出力が変わる
オイルヒーターは室温を見ながら運転します。設定温度に達すると加熱を止め、下がってきたらまた加熱する、という動きを繰り返します。
つまり1500Wの電力を8時間ずっと使い続けるわけではありません。上の計算は「ずっと最大で動いた場合」なので、現実にはこれを超えることはなく、多くの場合は下回ります。
上限が分かっていれば、それ以上は請求されないと分かるので、判断材料としてはこちらのほうが役に立ちます。
立ち上がりと維持では消費が違う
公式は暖まるまでの目安を出しています。8畳の場合は30分で8℃から20℃まで、10畳の場合は60分という数字です(新省エネルギー基準、外気温5℃、5面接触の試験条件)。
部屋が冷え切った状態からの立ち上げでは出力が高いまま動き、暖まってからは抑えめになります。つけ始めが最もコストがかかる時間帯だということです。
短時間で切ったりつけたりを繰り返すと、この立ち上げを何度も行うことになります。
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デロンギ オイルヒーター H771015EFSN-BK(1500W・10〜13畳)
600W・900W・1500Wの使い分け
この機種で電気代をコントロールする手段は2つあります。出力の切り替えと、タイマーです。
3段階の切り替え
公式仕様の表記は「1500W(600/900/1500)」で、3段階から選べます。上の計算のとおり、600Wにすれば最大時の4割程度に収まります。
使い方としては、部屋が冷えている立ち上げは1500W、暖まったら600Wや900Wに落とすという組み立てが現実的です。
なおこの機種にECOボタンはありません。デロンギのオイルヒーターにはECO運転を備えたモデルもありますが、別のシリーズの機能です。この機種は手動での切り替えになります。
24時間タイマーで時間を絞る
公式仕様には24時間電子タイマーが挙げられており、15分刻みで運転のON/OFFを予約できます。
電気代は「出力×時間」で決まるので、使わない時間を確実に削るほうが、出力を下げるより効果が読みやすい場面もあります。
起床の30分前だけ入れる、就寝後2時間で切る、といった設定ができます。オイルヒーターは切ったあともしばらく暖かさが残るため、この使い方と相性が良い機器です。
ブレーカーにも注意
電気代とは別に、実際に使ってから気づく問題があります。公式店のレビューに具体的な報告がありました。
電気代は3倍近くに跳ね上がり、朝方ドライヤーを使うとブレーカーが落ちるほどでした。
これは製品の不具合ではなく、消費電力から見て起こるべくして起きています。
1500W ÷ 100V = 15A。一般的な家庭の分岐回路は15Aか20Aなので、最大出力で運転するとその回路をほぼ1台で占有します。同じ回路にあるドライヤーや電子レンジを同時に使うと落ちます。
対策は難しくありません。他の大電力機器と同じ部屋・同じ回路で使わないか、出力を900W以下に落として使うかのどちらかです。
延長コードやテーブルタップを介した使用も避けてください。コード長は2.3mあるので、多くの場合は直接コンセントに届きます。
部屋の条件で結果が変わる
同じ機種でも、置く部屋によって満足度がはっきり分かれます。
「6畳でも寒い」という声
先ほどのレビューの続きです。
六畳で窓が大きい部屋だと真冬は一晩中1番強くしていても寒いです。一日中付けているなら部屋も十分暖かいかもしれませんが…。
適用畳数10〜13畳の機種を6畳で使って寒い、というのは一見おかしく思えます。ただ、この方はエアコンで部屋を暖めてから就寝時に切り替える使い方をしていました。
オイルヒーターは立ち上がりが穏やかで、連続運転で真価を発揮する機器です。夜だけ、しかも窓の大きい部屋という条件は、最も不利な組み合わせになります。
公式の試験条件を読む
公式が出している「8畳で30分」という数字には、外気温5℃・5面接触という条件が付いています。
5面接触とは、床・天井・壁の多くが外気に接していない状態を指します。角部屋や、窓が大きく面積を占める部屋は、この条件より不利になります。
畳数表示だけで判断せず、窓の大きさと部屋の位置を合わせて考えると期待値がずれません。
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デロンギ オイルヒーター(サーマルカットフィン・24時間タイマー付き)
H771015EFSN-BKの基本仕様
電気代以外の部分も押さえておきます。公式に記載のある内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 消費電力 | 1500W(600/900/1500) |
| 適用畳数 | 10〜13畳 |
| 外形寸法 | 幅245×奥行490×高さ630mm |
| 本体重量 | 14.0kg |
| 平均表面温度 | 約80℃ |
| コード長 | 2.3m |
| 保証期間 | 3年 |
特徴として挙げられているのがサーマルカットフィンです。フィンに15か所の穴をあけて外周部への熱伝導を抑え、平均表面温度約80℃を実現したと説明されています。エッジも巻き込んだ形状にしています。
本体は14.0kgとそれなりの重さですが、折りたたみ式キャスターが付いており、組み立ては不要です。
保証は3年で、デロンギファミリーへの無料登録で最大5年まで延長できると案内されています。
デロンギのオイルヒーターの電気代のよくある質問
- Q: 1時間あたりの電気代はいくらですか?
- A: 1kWh=31円で計算すると、1500Wで運転し続けた場合の電気代は約46.5円、900Wの電気代は約27.9円、600Wの電気代は約18.6円です。実際はサーモスタットが働くため、これより下がります。
- Q: 1か月ではどのくらいになりますか?
- A: 1日8時間を30日続けた場合、1500Wの電気代は約11,160円、600Wの電気代は約4,464円という上限の計算になります。設定温度に達すれば加熱が止まるため、実際の請求はこれより低くなります。
- Q: つけっぱなしと切るのはどちらが得ですか?
- A: 冷え切った部屋を暖め直すときに出力が最も高くなるため、短時間で切ったりつけたりを繰り返すのは効率的ではありません。使わない時間帯はタイマーでまとめて切るほうが管理しやすくなります。
- Q: ECO運転はありますか?
- A: この機種にECOボタンはありません。600/900/1500Wの3段階切り替えと、24時間電子タイマーで調整します。
- Q: ブレーカーが落ちることはありますか?
- A: 1500Wは電流にすると15Aで、家庭の分岐回路をほぼ占有します。同じ回路でドライヤーなどを同時に使うと落ちる可能性があります。
- Q: 何畳の部屋まで使えますか?
- A: 公式の適用畳数は10〜13畳です。ただし窓が大きい部屋や角部屋は条件が不利になるため、畳数だけで判断しないほうが確実です。
デロンギのオイルヒーターの電気代のまとめ
1500Wモデルの電気代は、最大出力で回り続けた場合で1時間あたり約46.5円が上限です。押さえておきたいのは3つです。
- 上限と平均は違う — サーモスタットが働くため、実際の電気代は計算値より下がります
- 調整手段は出力とタイマー — この機種にECOボタンはなく、3段階切り替えと24時間タイマーで管理します
- 1500Wは15A — 同じ回路で他の大電力機器を使うとブレーカーが落ちます
向いている使い方
10〜13畳の部屋で連続運転する/乾燥や送風音が苦手/小さな子どもがいて表面温度を抑えたい
再検討したい使い方
就寝時だけ短時間つける/窓が大きく熱が逃げやすい部屋/同じ回路で他の大電力機器も使う
電気代が高くつくのは、機種の問題ではなく使い方と部屋の条件が合っていない場合です。上限の数字を先に把握したうえで、出力とタイマーで運用を組み立てれば、想定外の請求になることは避けられます。
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※ 仕様はデロンギ公式楽天市場店の商品ページの記載に基づいています。電気代は1kWh=31円として算出した目安で、契約プランや使用状況により変動します。口コミは調査時点で公開されていたレビューの内容です。
